2020-06-01から1ヶ月間の記事一覧

終わりにしか書けないこと

一週間前に吐いたゲロに虫が湧いている。 一度だけパスタを茹でた鍋にカビが生えている。 ベッドルームまで黒い塊が小さな足跡のように続いている。 空気が人の形に凹んでいる部屋の中で俯いたまま宙に浮かんでいる時、ふと目をやると時計の電池が切れていた…

そこに落ちる事が出来なかった君達。

一歩、二歩、三歩と徐々に血の気が引いていく。 それは誰にでも薄らチクリと頭を過った事があるだろう自分から失われた、または鈍った六感と元々備わりの無い脳へ出した色気に後後違う手段で触れる度に起きる貧血のような症状だ。 そうして背中を丸め、俯い…

なすすべ

私の家の目の前にある中華料理屋は全テーブルに黄ばんだ灰皿が置いてある。 あと一歩で壊れる椅子に座ってタバコに火をつける。 NHKがけたたましい。 真っ黒なエアコンから異常に冷たい空気が吐き出されている。 短くなるタバコに宿る時の中で腐った水道水を…

黒く滲む紅天を逆さに、零れ落ちた露をひらう

無意味が抜け落ちてエアーを纏う。 幸運を訝しがる人の群れに落ちる極小の針を飲み込みながら階段の縁に指を掛けてリズミカルに駆け上がる豚どもの耳に、吐瀉物の中で蛆虫が身を捩る音が鳴っている。 馬鹿馬鹿しいな。 気味の悪い色の靴を履いてカビたコンク…

小ベンキズムを模したザメンホフへの手紙

幾つかのルールのうちの一つが人格的な軽蔑を向けられた際の反射的な反応についてだ。 また別である不可思議についてのガイドラインは別項目だがデモクラシーとキャピタリズムとはとどのつまり殺戮ショーによって引き起こされる悲喜交交を内包したエンターテ…

春は曙。水は幻。

如何なる個人的集団的社会的要因であろうと自由な発言、行動や意識の決定に半歩でも踏み込まれる事に人よりも何倍も何万倍も気を使ってきたしこれからも永遠に自由決定をする為にであればそれら要因全てに対して否を突き付けるのが私のアイデンティティであ…

塩田

暑いが、日が出ていたらマシか。 ソビエトポップ。 ポストパンクからポストを取ってもパンクでない、残るのはアンチ商業的なアートイズムだ。 今日それについて説明を失敗した。 つまり、幽霊画と幽霊の違いについて存在の意味を取り違えてしまったのだ。 例…